スペインの育成指導者の底力

昨日(7月24日)は、バレンシア在住時代から何度も取材をさせてもらっている(=それだけ指導者としてリスペクトしている)オスカル・ディアス氏にインタビュー取材をしてきました。

Oscar Diaz

現在、CDAサン・マルセリーノという街クラブのユースAで監督を務めているオスカルは、これまでのキャリアにおいてバレンシアCF、レバンテUDといった地元プロクラブのカンテラ(下部組織)での指導経験もあります。

所属リーグのカテゴリーはユース3部ですが、昨季はリーグ優勝を果たすなど毎年率いるチームを優勝争いまで持っていく実力は折り紙つき。今夏もラ・リーガ1部クラブのカンテラやセミプロのトップチーム監督のオファーをひっきりなしに受けている彼ですが、「きちんとしたプロジェクトとオーガナイズのあるクラブで育成年代の選手を指導したい。自分はプロ、大人よりも育成の指導者だと認識している」と来季も同クラブのユースA監督を継続することを決めています。

19歳から指導者として活躍しているため「育成のスペシャリスト」としてもう23年。

プレシーズンの始動は7月末ですが、オフ中だからこその「指導者としての研鑽」も欠かしません。

今夏、5冊もの指導書を新たに読み漁り、地元大学の非常勤講師を務めたことで知り合ったハンドボールの指導者から、ハンドボールの最新戦術のレクチャーを受けているとのことでした。

インタビュー前には、「この前のU-21欧州選手権のマケドニアの守備戦術を見た?あれは斬新だったから見た方がいいよ。ゾーンを基本としながら常に2、3人をボール近くに寄せる変則ゾーンディフェンスだった。面白かったからプレシーズンでうちのチームにも落とし込める部分を落とし込むつもりだよ」といった雑談をしてくれました。

こうした指導者がサッカー大国スペインの底辺を支えているのです。それと同時に、改めてスペインの育成年代の指導者の底力を見た気もします。
プロフィール

Ichiro Ozawa

Author:Ichiro Ozawa
1977年9月、京都府生まれ。
サッカージャーナリスト。
早稲田大学教育学部卒業後、
社会人経験を経て渡西。
バレンシアで5年間活動し、2010年に帰国。日本とスペインで育成年代の指導経験を持ち、指導者目線の戦術・育成論やインタビューを得意とする。多数の媒体に執筆する傍ら、サッカー関連のイベントやラジオ、テレビ番組への出演やラ・リーガ、UEFAチャンピオンズリーグなどの試合解説もこなす。(株)アレナトーレ所属。

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